蕗狩軽便図画模型工作部日記

ー シュレマル工房 覚え書き ー

炭や珪藻土を部屋に置いておくと脱臭効果があるというのは本当なの?という話です

木炭や乾燥したコーヒー滓を部屋に置いておくだけで、そんなに脱臭効果が期待できるのだろうかという話です。

冷蔵庫用活性炭脱臭剤始め、紀州備長炭やら竹炭やら、脱いだ靴に入れたり、部屋や下駄箱、自動車内に置いておくだけで脱臭効果があると言う製品は、たくさん販売されています。

もちろん蕗狩軽便図画模型工作部シュレマル工房も試したことがありますが、その効果をしっかり感じるまでには至りませんでした。

で、ちょっと調べてみました。

脱臭の理屈は、“炭は多孔質と呼ばれる性質を持つ物質で、炭の表面にはミクロの小さな穴がたくさん開いていて、その穴にニオイのもとを引っかけている。ニオイとは、空気中の埃や花粉、カビ、細菌などが作り出すとても小さなニオイのもとが混ざってできている。炭にはこれらのニオイのもとを小さな穴で捕まえる能力がある。空気中のニオイのもとが減ることで消臭の効果が得られる。”(“炭を置くとニオイがなくなる理由 | 雑学ネタ帳”より引用)と言うことのようです。

また、このミクロの穴の働きにより、空気中の湿度を調整する機能が有ると言われています。

少し前から流行りの珪藻土の製品や塗り壁材の効果も同じような理屈です。(参考:珪藻土が消臭効果を発揮する理由を詳しく解説 | 無垢・漆喰・珪藻土「自然素材の内装材ブログ」アトピッコハウス

確かに活性炭は、家庭内の身近なところでは浄水器や空気清浄機、それから大規模には上水道浄水場で浄化材として使用されています。(参考:活性炭の用途 水の浄化 | 活性炭総合メーカー 大阪ガスケミカル株式会社

でもこれ、活性炭の層に水や空気を通す、または活性炭粉末を水に投入する使い方で、強制的かつ確実に水や空気が活性炭に接触する方法をとっています。

単に木炭などを部屋の片隅に置いたり風呂や池に沈めるだけでは、大量の空気や水がその周りを循環するわけでもなし、普通に考えて脱臭効果を期待するのは無理があるように思います。

また微細な穴が埃や匂い物質で埋まってしまったら効果は無くなります。珪藻土塗り壁も同じです。

いろいろ検索してみましたが、脱臭製品メーカーやインフルエンサーエヴァンジェリスト?による記事は沢山あっても、公的機関のサイトや論文には、部屋の片隅に置いた場合などの情報は見つかりません。

思うに、そういう使い方をした場合の効果は、ハナから問題にするようなものではないということかと思います。

もちろん多孔質材料の性質、性能について検証したり人工的に高性能の多孔質材料をつくる研究などの情報は色々見つかりますが、それはまた別の話です。

ということで、木炭や乾燥したコーヒー滓を部屋に置いておくと脱臭効果があるという話や、フィルター以外の方法で木炭(活性炭)を使用する脱臭剤は、マイナスイオン並みの効能のような気がします。

まあ、備長炭などの木炭を籠に入れて部屋に飾っておくのは、風流だし、自然への拘りが嬉しいし、エコ?だし、SDG‘s?だし、意識高い感じがしてカッコいいし、効果があるかどうかには関係なくお気持ち的にいろんなメリットがありそうです。

珪藻土塗り壁で強調されている湿度調整効果はそれなりにあると思います。しかし小さな籠一杯の木炭などの場合、果たしてどれほどの湿度調整ができるのやら、これもお気持ち効果の方が高そうです。

でも真面目な話、実際に豊かな心で楽しく暮らしていくには、このお気持ち効果のところが一番重要なのかもしれません。そのことによってもたらされる経済効果始め、コミュニケーション、話題づくりなど、さまざまな目に見えない、一言では言えない恩恵を大事にしていくべきなのだろうと思います。

 

追記;風邪の症状がしつこく続いていて殆ど引きこもり状態。緑黄色の痰、濃い鼻水に喉がガラガラで声が枯れ咳が酷い。難しいことも考えられない。食料はあるので大丈夫だが、北陸地震での避難生活の方達の大変さが思いやられる。