20数年前に手に入れた最初の欧州型蒸気機関車です。
その頃はなんの知識もなく、ただたくさんの動輪がぞろぞろと回っているのを見たいと銀座天賞堂4階のショーケースに並んでいた機関車を考えもなしに購入したのでした。
緑色でちょっとかっこよかったしコンパクトで精密そうな様子も気に入りました。
帰宅してからよく見たら、箱が別の製品のもので後付け部品のパケットがついていません。もちろん説明書もありません。
失われていたのはピストン尻棒とナンバプレートその他細々した。結構重要な部品達なのでちょっとがっかりしましたが現物縦覧の上購入した中古品ですからまあ仕方がありません。
わからないのはこのプロトタイプとなった機関車の素性です。キャブに”FNDM 9089と”いうレタリングがあるのですが、ネット検索しても全然引っかかりません。いろいろ手を変え品を変えてトライしてわかったのは、FNDMというのがSNCB(ベルギー国鉄)のオランダ方面に向かう12号線アントウェルペン=ダム駅の駅コードであるらしいということ。
どうやらこの駅にdepotつまり機関区があったようで、その所属コードをレタリングしていたのかもしれません。
そこでふと模型のほうを検索してみたらと思いついて、メーカーの名前を入れROCO FNDM 9809で検索すると画面に見慣れた模型の姿が現れました。品番もわかったのでさらに検索するとRoco's #43228 as Belgium's version of the Prussian G 10 (Class 5710-35)、Roco 43228 is an SNCB exBR57 produced 1988-91という記述を見かけました。
どうやらこの機関車、DB57のベルギー仕様らしいということが判明。元はドイツの機関車だったようです。
ということでとりあえずは一件落着。コレクションリストにベルギー国鉄、SNCB (Société nationale des chemins de fer belges)の機関車が加わりました。が、ネットで実物の画像を探しきれず、語学力の無さに凹んでいます。
追記;
購入店やメーカーに後付けパーツ入手問い合わせしてみたのですが難しい様なので、煙室ハンドルなど他の製品のパーツで代用できそうなものは適当に見繕って装着しました。しかしピストン尻棒は無いままずっとほうったらかし。
箱から出して眺めるたびにピストンシリンダ前蓋にぽっかりと四角い穴が空いているのが情け無いことこの上ありません。そこで端材切り屑の箱から拾い出した真鍮線やニッケル板屑を使って足りないピストン尻棒パーツをつくってみました。
メーカーサイトの同型機の画像を参考に屑箱の真鍮線とパイプでちょこちょことてきとーに格好つけて黒染め塗装し装着したら一気に感じがよくなって大満足です。