蕗狩軽便図画模型工作部日記

ー シュレマル工房 覚え書き ー

英国型蒸機 プリンセス ロイヤル クラス “ダッチェス オブ ケント(ケント公爵夫人)” は阪急電車の色でした

英国型の鉄道模型はカラフルだしすっきりしたデザインが好きです。

青い塗装の蒸気機関車世界最高速度機マラードや黄色くて華やかなスチブンスンのロケット号など、居間の飾り台に展示して眺めているととても楽しいです。

フランスやアメリカにも緑色を始めカラフルな蒸気機関車がありますが、英国型機関車の格調高い華やかさは特別です。

機関車トーマスに登場する機関車たちの陽気なカラフルさも英国型ならではでしょう。

真っ黒な塗装の機関車にもまた別のかっこよさがあるのは勿論ですが、特に実物ファンでもない蕗狩軽便図画工作部シュレマル工房は、カラフルな機関車につい目が行ってしまいます。

で……手元には、青、紺色、緑色、黄色の模型蒸気機関車があるのですが、赤い機関車がありません。実物でも動輪や下回りが赤い蒸気機関車は良くありますが車体が赤い蒸気機関車はあまり見ないかもしれません。

赤という色はとても派手でかっこいいけれど、レッドバロン赤い彗星(笑)のような使い方以外は強烈すぎて扱いが難しいのかも、などと考えながらホーンビィのカタログページを眺めていたらありました。赤い蒸気機関車が。

ひとつはハリーポッターホグワーツエクスプレス、もうひとつはプリンセスロイヤルクラス 4-6-2テンダー機関車。機関車トーマスに登場するジェームズやレッドバロンのフォッカー3葉のような原色ではなくてワインカラーの赤ですが、シックで魅力的に感じます。

プリンセスロイヤルクラスってどんな機関車なのだろうと検索したら、LMS Princess Royal Class - Wikipediaに詳しい記述がありました。

このクラスの機関車は12両造られていてそれぞれにプリンセスの名前がつけられているとのこと。機関車にプリンセスの名前なんかつけちゃって良いんですかね?と思いますがそこが英国なのでしょう。

記事を見ているうちになんだかだんだん気に入ってしまって、気がついたら12番目に造られた6212号機 "Duchess of Kent" の模型を注文していました。

この  Duchess of Kent(ケント公爵夫人)は、キャサリン・ケント公爵夫人ではなくてプリンセス マリナなのですね。こういう物語みたいな情報がいろいろと楽しめるのも英国型機関車の面白いところかもしれません。

そして10日ほどして届いた機関車です。

わくわくして箱を開けたら、あれ? ワインカラーだと思っていたのに、もっと濃い茶色に近い色のように見えます。

これってマルーン色ですよね。それもなんというか、阪急電車の塗色を思い起こすような……

うーん、もっと華やかな色かなと思っていたので意外といえば意外でしたが、英国王室プリンセスの名を冠する蒸気機関車ですからこのシックな色合いが似合うのでしょう。

阪急マルーンは上品で高級そうな色なんだぞ、と改めて確認させてもらったみたいな微妙な気分です^^;

塗装はレタリングもライニングもとても綺麗で、スマートなのに結構威厳のあるスタイルがいかにもという感じです。

裏返してみたら、テンダーに走行中に線路の間に設けた水溝から吸水するウォータースクープが付いていてちょっとびっくり。

ブレーキテコやドレインコック、フランジ付き従輪などのオプションパーツも同梱されていて、インストラクションに機炭間短縮と共にディスプレイモデルにする方法が示されていました。でも走行させて遊ぶにはオプションパーツはつけない方がよさそうです。

しかしこれ、なんとDCC fitted(DCCデコーダー装着済)でした。注文時にはDCC readyだと思っていたので意外。火室もチラチラと瞬くようです。でも流石にサウンド付きではないみたいなので、サウンド付きデコーダーに交換するかサウンドオンリーデコーダーを組み込んであげようと思います。

追記;

先週9月8日に、エリザベス英国女王が亡くなられたというニュースが報じられました。

冬にはホーンビィからプリンセスロイヤルクラス6201号機スペシャルエディションとして出たりたりするのでしょうか?

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