蕗狩軽便図画模型工作部日記

ー シュレマル工房 覚え書き ー

模型作品やジオラマのデフォルメ表現について思うこと

模型作品やジオラマの表現手法として使われるデフォルメには、物理法則や力学的構造を無視しても成り立つものとそうで無いものがあるみたいですが、その差ってなんなのでしょう‬。‪

視覚的なトリックや誇張、又はその世界独自の体系的な物理法則とかが設定されていることがわかる場合は大丈夫で、自然環境風景や構築物を写実的に取り込むスキームのものは辛いということでしょうか‬。

実際、極端な視覚的トリックや誇張をしているものでも、部分部分では物理的、力学的に齟齬の無い形状をしていることが多い様に思います。敢えて不可能な形状を取ってそれを魅力にしているものもあります‬。

つまり理由や意図があって、物理的、力学的に不可能な形状をしている場合は、その理由や意図が伝わっていれば、違和感、不快感を感じることはないでしょうし、却ってそれが魅力になります。例えばSFやファンタジーの世界を表現したジオラマなどがそれに当たるかもしれません。

理由や意図が感じられない場合や、その世界の設定からして明らかにそれは不可能だろうと言う形状、表現があったり、部分部分によって適用する物理・力学的法則が異なっていたりする場合は、ちょっと困ったことになります。

それは鑑賞する側次第ですので、判断は異なってくるでしょう。却ってそういうもののほうを好む人もいるでしょう。

ただ、一般的知識と観察力のある常識的な考え方をする大半の人にとって、理由や意図がわからない違和感を感じる形状や表現は避けた方がいい、というのが自分の考えです。

つくる側の知識や観察力が足りなくてその様なことになってしまわない様に、気をつけたいと思います。