蕗狩軽便 図画工作日記

ー シュレマル工房 めもらんだむ ー

「Mr.プロ・スプレーデラックス」と取扱説明書「DO PAINT」

荷物を整理していたら、段ボールの片隅から、グンゼ産業(現GSIクレオス)の「Mr.プロ・スプレーデラックス」が、塗料で汚れた取扱説明書と一緒に出てきました。40年以上前、まだ学生の頃に初めて手にしたエアブラシです。

f:id:sktrokaru:20210616174618j:plain

当時、模型工作の世界では、タミヤの缶スプレーが出たばかり。吹きつけ塗装は手押しのハンドスプレーが普通でした。もちろん画材店のショーウインドウには業界標準のエアブラシ、ピースコンが誇らしげに展示されていましたが、貧乏学生にとっては高嶺の花。美大生でもあるまいし精密なイラストやアートを描くわけでなし、それでもスプレー塗装を試してみたくてたまらなかったところへ、このMr.プロ・スプレーデラックスが発売され、清水の舞台から飛び降りるつもりで購入したのを覚えています。

といっても、スプレー塗装はほんの数回缶スプレーを使ったことがあるくらい。厚めの塗膜に少しタレが出ても、こんなに綺麗な塗装ができるのかと感激していたくらいのレベルでしたから、エアブラシについては知識皆無。用意する細々した用具やスプレーの仕組みから塗装のコツまで、同梱されていた取り扱い説明書と首っ引きになりながら、初めてのエアブラシ塗装に挑戦したのが懐かしく思い出されます。

今回改めて、「DO PAINT -Mr.プロ・スプレーデラックスの使い方とテクニック-」と題されたその取扱説明書の内容を見直し、その懇切丁寧さ、初心者向けのガイドとしてのわかりやすさに感激しました。これは、いったいグンゼ産業のどなたが作成されたものなのでしょう?

現行クレオスのプロコンシリーズ・エアブラシとは構造が違いますから、そのまま器具の取説として使えるというわけではありませんが、今見ても、初心者にこれほどわかりやすく、エアブラシの構造、スプレー塗装の手順やテクニックの基本をガイドしたパンフも無いのではないかと思います。

事前の作業環境整備から始まって、ブラシの太さや粒子の細かさと塗料の濃度、噴射強度、塗装面との距離の関係はじめ、マスキングの技術、ぼかし塗り分けや迷彩塗装の入れ方まで、簡単かつ具体的なテクニックが、とてもわかりやすく説明されています。現在のクレオスのエアブラシにも、ぜひこういうガイドをつけてほしいものだと思いました。

いにしえの製品の取扱説明書とはいえ、こんなによくできたガイドを埋もれさせてしまうのはあまりにも惜しい気がしますので、「Mr.プロ・スプレーデラックス」取扱説明書「DO PAINT」の画像を貼り付けて置きます(株式会社GSIクレオス ホビー部許可済み)。同好のファンの方々にこのガイドの存在を知ってもらい、参考にしていただければうれしく思います。

f:id:sktrokaru:20210616174710j:plain

f:id:sktrokaru:20210616174725j:plain

f:id:sktrokaru:20210616174739j:plain

f:id:sktrokaru:20210616174752j:plain

追記:

調べてみたら、ほぼ同じ構造の製品が、現行商品(プロスプレーMk-1、Mk-2、Mk-3)として販売されている事がわかりました。昔と比べて相対的にずいぶんと安価に手に入るようです。

最近は充電式のコンプレッサー一体型のエアブラシも安価なものが出回っています。初心者に取って、エアブラシ導入への垣根がうんと低くなっているのですね。これらの製品にも同じような内容の取扱説明書が付属しているのでしょうか?付属していたらいいな、と思います。

追記その2:

クレオス社に連絡を取り正式に取説画像転載の許可を頂きました。お話によると、どなたが作成されたものか定かではなく、この取説の原本も保存はされていないとのことでした。現行製品には、転載した取説とは違うものが添付されているようです。

追記その3:

普段使っているハンドピースは重力式固定カップのものですが、実はもうひとつ吸い上げ式のハンドピースを持っています。これはもう廃盤のようです。大きな面積を塗るときはMr.プロ・スプレーデラックスとともに今でも活用しています。

f:id:sktrokaru:20210616175352j:plain