家内が突然「ミシン動かなくなったのよー、なんにもしてないのにー」と言うので、見てみたらどうやら電源コードに問題がありそうな感じです。
マニュアルを引っ張り出してきたら、裏表紙に渋谷ハンズ店のゴム印が押され平成10年8月購入と記載された保証書が貼り付けられていました。20年以上前の製品です。もうメーカーには部品等の在庫もないでしょう。本体はまだまだしっかりしているのですが、やはりこういうところからダメになるのですね。
フットスイッチのコード引き込み部付け根が変な形に折れ曲がっているのが怪しいと分解して通電を確認したら当たりでした。軟質プラ一体成型のコード付け根保護部をノコで切り開いて断線した部分を取りはずし、切り詰めたコードを基盤に半田付けし直しました。
さておわった、と電源を差し込みましたが、あれ?ランプがつかないしフットスイッチを踏んでもまったく反応なし。おかしい、ともう一度コードの通電を確認すると、なんと電源コードの方も断線していることが判明。
どうもミシン本体に差し込むプラグのコード付け根で断線しているようです。このプラグも軟質プラ一体成型なので付け根部分をニッパーで切り開き、芯線を露出させむりやりコードをつないで半田付けしました。むき出しの芯線部分を離して自己融着テープで固定しビニルテープを巻いて保護します。
本当はこういうことはやっちゃいけません。良い子の皆さんは絶対に真似をしないように。でもまあそんなに大きな電流が流れるものでもないようですので、プラグ付け根部分の加熱に注意しながら使用してねということにしました。
で、さて、と再度電源を差し込んだのですが、ランプがつかない?え?なんで?
再度確認したら、さっきは問題なかったはずの電源プラグが通電していません。ここも切れかけだったのですね。
一体成型のプラグを切り飛ばし、手持ちのプラグを引っ張り出してきて取り付けて、やっと動くようになりました。
結局電源コードのプラグや引き込み部付け根がすべて断線してたか断線しかかっていたというわけでした。よくまあいままで動いていたものです。多分断線しかかっていたところの発熱もあったでしょう。事故にならなくてよかったと思いましたが、使用時間も電力も少ないものなのでなんとかトラブルにならずに済んでいたのだと思います。
古い電気製品にはこういうことがあるので油断は禁物だと改めて思いました。
追記:
こういう修理って、メーカーにはもう部品は残っていないだろうし、手間や修理後の安全性から考えてもまずできないので、本体に問題が無くても新品に買い換えることになるのだろうと思います。
なまじ道具工具があって汎用部品のストックもあって工作ができると、楽しみ半分こういうことをやってしまいがちですが、まずお勧めはできないことですし、使うにあたっても知識と注意が前提となるので、ごく普通の一般家庭では、家電はどこか不調になったらメーカーに修理を依頼するかあっさり買い換えるに越したことはないと思います。
追記その2:
それにしても、電源プラグなどについているコード付け根の蛇腹風のモールドはコードの折れ曲り防止保護のつもりなのでしょうが、ゴツくて硬かったり、蛇腹の屈曲を妨げる方向にリブが入っていたりして、結局はその保護部の突端のところでコードが急に折れ曲ってしまい、そこから断線するのが普通になっています。
いったいどういうことなのでしょう?有名家電メーカーや今をときめくスタイリッシュな家電をデザインしている有名デザイナーの方々のご意見を聞いてみたいものだと思います。
こういうのって気になってる人は多いと思うのですが、そのうちカリスマデザイナーとか有名人とかが、さも自分が初めて問題として取り上げたみたいに、デザインのなんたるかとか大上段から振りかぶってあちこちで提言?したりすることになるのでしょうか?
2021.7.8 追記;
デザインというのはアートでは無い。自己表現の手段では無い。対象物の機能を最大限に発揮させ操作性、信頼性、頑丈さ、安全性、快適さ、美しさ、その他諸々使用する人のため、影響を受ける人全てのために行う。それがデザイナーの仕事であり使命なのだ、と聞いての素朴な疑問?感想でした。