蕗狩軽便図画模型工作部日記

ー シュレマル工房 覚え書き ー

ものづくり趣味のこと雑感

鉄道模型工作趣味に限らないと思うが、ものをつくる趣味を楽しむ人は、若いうちに中古でもジャンクでも良いし使うあてが無くても良いから興味のある道具工具や素材やパーツやキットやガラクタを出来るだけ集め手元に置くようにし、決して断捨離などしてはいけない。

いつでも好きなように工作を楽しむのに不自由無い量と質、それからそれらを利用してものをつくるための知識技能は短期間では手に入らない。製品コレクションとも全く性格が違う。

人にもよるが、好きなように工作を楽しめる期間は短い。早いうちにそれなりに時間をかけて環境を整えておかないと快適に楽しめる時間はもっと短くなる。

工作、創作、ものづくりの楽しみについては、最終的に社交?やステータスを得ることを目的とする場合は別として、裕福かそうで無いかはあまり関係ないと思う。

ただし、一般常識的社会人から「それが何の役に立つの?」と言われるような科学的知識、文化教養知識のあるなしはその楽しみの質と程度に大きく影響するようにも思う。

創作、工作、ものづくりの楽しみ方として、アイデアと構想、企画以外は専門の技術技能を持つ者に発注してその出来を享受評価しながら望みのものを作り上げるというスタイルもあると思う。お金が掛かるがそれはそれで一つの方法にちがいない。でも、その方法で自分の頭の中に何かが降りてきて次々とアイデアが膨らんで勝手に手が動き、ものができていく快感を感じられるかは、経験が無いのでわからない。

勝手に頭や体が動きものが出来上がっていく快感は、言葉や理屈が次々と浮かんで繋がって文章が出来て行ったり、登場人物が勝手に喋り出し動き出して物語が出来ていく快感、楽器を演奏していたりスポーツをしている際に得られる快感とも共通するのではないだろうか。

楽器演奏やスポーツは、そういう快感を得るのに最短距離にあるように思う。でも、音痴とか運動音痴とかいう言葉があるように、どっちも生まれ持ったセンスと身体能力が重要なのだろうと思われるので、出来る人が羨ましい。

スポーツや楽器演奏とものづくり(文章や絵画等含む)が決定的に違うのは、後者はガラクタやゴミを大量に生産し、そのガラクタやゴミをつくるためにもっと大量の素材やガラクタやゴミや道具や資料やそれを置く空間が必要になること、更につくったガラクタやゴミを置く空間も必要な上に、なによりもこれがいちばん致命的なことなのだが、大抵の場合ほぼ誰にも喜ばれないことだと思う。人によってその程度は随分と違うとは思うが。

ほんに始末が悪い。

だから、安易に趣味を持とうみたいなものに乗っかってものづくりの趣味を始めるのはどうかと思う。

ただ、いままでものづくりなどに縁のなかった人ほど、始めると物凄い勢いで集中してエネルギーとお金を注ぎ込んで驚くようなことをやってのけたりするので、よくわからない。

そして突然「この趣味は極めたので、もうこれ以上やる事がなくなった」と言ってあっさり撤退して別のことに夢中になってしまったりするのもよくわからない。

そういう人達は、ものづくりの趣味から撤退するとき、つくった大量の作品(この場合はガラクタやゴミではなさそう)や製品のコレクション、それから作品をつくるためにもっと大量の素材や道具や資料などは、どうしているのだろう。あっさりすっぱり断捨離してしまうのだろうか。それもよくわからない。

わからないことだらけだけれど、そういう人達は、きっと器用で多才でエネルギーに溢れ、心身ともにとても健康で幸せな人生を送っている人達なのだろうなと思う。

子供の頃から「それの何が面白いの?それが何の役に立つの?」と言われるような、普通に健全な社会生活を営んでいる人達にはどうでもいいどころか場合によっては甚だ迷惑だったり疎ましがられるような事ばかりを、何の目的も成果も無く刹那刹那の少しの快感を得る為だけに延々ダラダラと続けているだけの身としては、ちょっと羨ましい気がしないでもない。

 

3Dプリントでニッパーのバネを作りました

ニッパーのバネが折れてずっと使いにくかったので、3Dプリントで間に合わせのバネを作りました。

上手く作動するものができるまで結構かかりましたが、十分役に立っています。

 

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3Dプリンターで何かをつくろうとすると、まず1、2回では思うようなものができません。

必ずプリント段階での試行錯誤と実際に使ってみての設計変更修正が必要になるのでそれに費やす時間と労力は結構大きいです。

適切にプリントする為のプリンター設定の問題を別としても、形状確認のための試作とかロストワックスや金型などの原型として使う場合は最終製品の設計通りにプリントアウト出来ればOKなのですが、3Dプリントしたものをそのまま実用品、実用部品として使う場合、積層痕はじめ素材の性質や強度を考慮した構造なども考慮しなければならないのでどうしても試行錯誤と修正設計変更が多くなりがちです。

思ってたんと違うと思うのは自分だけでしょうか?

箱根登山鉄道風トラス橋by3Dプリント

大雨で熱海の方は土石流で大変なことになっていて救助活動が順調に進みますように。

東京の田舎はたまに晴れ間も見えますが湿度が80%!

塗装とか出来る状態では無いので、ついカッとなってトラス橋を3Dプリントでつくってみました。

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色を塗ったらなんとなく箱根登山鉄道風になるかなあ?

 

2021.7.7 追記;

てきとーな寸法でつくったので、どうも気に入らず、縦横方向の寸法を修正してつくり直し。3Dプリントはこういう修正が簡単にできるので楽です。

これならパンタ上がっても大丈夫です。

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2021.7.9 追記;
色塗って線路を固定してファイントラックに組み込めるようにしました。

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