蕗狩軽便図画模型工作部日記

ー シュレマル工房 覚え書き ー

大寒波で裏庭の池に厚い氷が張り、強風で裏庭のサンシェードが吹っ飛んでしまったので修理しました

本当に毎日、いろんなことが起こるものです。

24日から25日の朝にかけては10年に一度の大寒波でしたが、東京は雪も積もらずそれほどの混乱はなかったようです。でも夜はものすごい強風が吹き荒れました。

朝起きたら昨夜の強風で裏庭の目隠し?に張ったサンシェードが壊れて吹っ飛び、池に厚い氷が張っていました。

サンシェードは、二階の窓枠からロープで吊り下げた園芸用ポールに上辺を結びつけて張り渡しています。薄いパイプ状のポールなのでロープで吊り下げた位置で折れてしまい、シェードが強風に煽られて想定外の力がかかったせいでしょう、窓枠下に設置していた滑車が引きちぎられて落ちていました。

まずは折れたところからポールを切断。パイプのつぶれをラジオペンチで広げ、端材箱からてきとーに拾ってきた棒材をジョイントとして突っ込みポールをつなぎます。

滑車の位置の関係でポールの中間をロープで吊り下げていたので、ここに曲げ応力が集中して折れたのでしょう。なのでサンシェードを固定しているポールの先端と中央の3カ所でポールを吊り下げることにしました。

これでポールには曲げ応力は発生しないはず。最初からそうしてれば良かったのにアホです。

やっとなんとか復旧できました。継いだところの変形をなおしきれなくてかなり曲がっているのはご愛嬌です。

良かった良かったとお茶を飲んでカレンダーを見たら、持病の定期通院予約日でした。昨日の晩まで覚えていたのに、すっかり忘れていました。既に間に合わない時間になっていたので慌てて病院に電話してキャンセルと再予約申し込みをしましたが申し訳なくて……

本格的にボケ?が始まったのでしょうか?

 

追記;

今回使った修理道具と材料一覧です。

道具:金のこ、ラジオペンチ、ニッパー、はさみ、木工ヤスリ、ハンマー、タコ糸(滑車引き上げ用)、クリップ、ライター(索端処理)

素材:ヒノキ角材端材、針金、布ガムテープ、針金、ナイロンロープ(追加分)

並べてみて、よくもまあこれだけの材料と道具が家の中のいつでもすぐに取り出せるところに保管されているものだと我ながら感心します。ふと思いついてなにかつくろうとしたり、壊れたものをすぐに修理(応急処置?)したりするのに、まずほぼ不自由しません。

つまり、頻繁には使うことのない様々な道具類やほとんど使う当てもない膨大な素材、部品、端材、空き缶空き箱、キャップ、ペン軸、その他ジャンクパーツなどが、一部屋を占領するくらいに溜め込まれ、増え続けているということでもあるわけです。

こういうスタイルの暮らしと、ミニマリストのように一切余計なものを持たず必要に応じて手に入れ用がなくなったら処分する、少しでも故障したり壊れたら迷わず捨てて新しいものを入手する、お金で解決できることは全て速やかに専門の業者などに依頼する、というシンプルでオシャレな暮らしとどちらが良いのか、蕗狩軽便図画工作部シュレマル工房にはよくわかりません。

しかしどう考えてもミニマリストの生活は、ものをつくるのが好きな人には不便すぎる不自由すぎるように思ってしまいます。でもそれはひょっとしたら、本当の便利さと自由?を買うだけの経済力がないから、ということなのかもしれません。

 

追記2;

直接的な関連性があるかどうかは知りませんが、ふと、レヴィ=ストロース『野生の思考』という本に出てくる「ブリコラージュBricolage)」(寄せ集めて自分で作ったりものを自分で修繕すること、器用仕事)、とこんなものでもいつか役に立つかも知れない(ça peut toujours servir)」という考え方や生活、行動のスタイルを思い出しました。熱帯アフリカの人たちの暮らしを観察して導き出された概念だそうです。

高度に発達した消費都市文明生活の象徴、都市生活の極致的な生活スタイルであるミニマリストライフに対して、とにかく「あるもので間に合わせる」、「その為にいつか役に立つかも知れないものを溜め込む」が基本姿勢の蕗狩軽便図画工作部シュレマル工房は、誇り高き「野生の思考」の実践者なのか、はたまたただの乞食の引越し症候群に犯された貧乏性の「のめしこき」の「もうぞこき」なのかなかなか悩ましいところです。