てきとーにーいじってプリントアウトした鉄道模型前照灯にちょうど合うレンズなんて市販されていません。
なので自作しました。
いろいろ材料や手法を変えながら何度も試行錯誤を繰り返し何十枚めかにUV樹脂を使ってやっと気に入ったものができました。
そこでふと、例えば何も持っていないミニマリストのような人が、材料や工具をゼロから揃えてレンズを自作したらどれくらい費用がかかるのだろうと思いついて試算してみました。
今回つくるのに使った材料工具から、現在販売されている一応必要最低限の品質機能性能でいちばん安価に手に入れられそうなものを、一部分しか使わなくても入手最小単位の税抜価格100円単位で計上します。自分の人件費と設計用パソコン、ティッシュペーパーや爪楊枝その他細々した消耗品や一般家庭にあるような道具は入れません。
最終版作成に使ったもの
UVレジン 100円
型材 100円
シリコンスプレー 400円
硬化用UVライト 2,500円
PLA樹脂 2,500円
3Dプリンター 50,000円 (FDM方式)
小計 55,600円
上記以外に試行錯誤過程で使ったもの
アクリル丸棒 500円
エポキシ接着剤 100円
セメダインスーパーX400円
透明プラ板 100円
旋盤 50,000円 (ホビー用の簡易ミニ旋盤)
ヤスリ類 300円
小計 51,400円
合計 107,000円
一枚あたり3万円近く、試行錯誤に使用した機器や材料も入れると5万円以上になるのにびっくりしました。
本当はさらにこれに加えて時間と労力それから技術技能に対する費用がかかっているわけですね。
何も持たない主義のミニマリストがゼロからモノをつくるとなったらその度にこういうことになるのだろうなと思います。
まあ、蕗狩軽便図画工作部シュレマル工房はレンズ2枚だけつくっておしまいなんてことはありませんが、実際のところはもっとたくさんの工具や材料などにもっとたくさんのお金を投入しているということになるのがなんとも……。昔はなんでももっと高価だったし……
それにつけても市販の量産製品やパーツ類の安価さと高品質には頭が下がります。
でも、オーダーメイドでプロにパーツを発注するとやっぱりこんな感じでとても高価なものになるのだろうと思います。
追記;
国際鉄道模型コンベンションに出展されていたNゲージフリーランス巨大ガーラット機関車の作者は、手の上に乗るプラケースに収まる手工具が持っている道具工具のほぼ全てだと、実際に見せてもらった時には本当に驚きました。
ほとんど使わない工具を山のように持っている蕗狩軽便図画工作部シュレマル工房って、いったい何なのでしょうね……