蕗狩軽便図画工作部シュレマル工房がつくる鉄道模型はフリーランスというよりは、ほぼほぼフリースタイルモデル?と言って良さそうなものばかりです。
もちろんプロトタイプのあるスケールモデルの製品も買いますし、キットも組みますがまず説明書通りに組みあげることはありませんし、ましてやプロトタイプのディテールを精密に再現するなんてことはまずありません出来ません。
そんな器用なことをする気もやる気もやれる知識も技能も才能も忍耐も気力も無いですしそういうのには根本的に向いてないと自覚してますのでこればかりはどうにもならないというのが本音です。
で、ふと思ったのは、ー鉄道模型のフリーランスモデルとフリースタイル(オリジナルデザイン?)モデルの違いは、プロトタイプ(実物車両)があるかどうかということなのじゃないだろうかということです。
そもそもフリーランスという言葉を鉄道模型作品に適用するようになったのは、実物車両の精密スケールモデルやデフォルメされていてもメーカーや形式の特徴が明らかなモデルではあるが、特定の鉄道会社や機関区電車区に配備運用され独自の機器追加やレタリングが施された実物車両プロトタイプを特定する事が出来ないモデル、という意味でのことだったのだろうと思います。
もちろんフリースタイルにもお手本?参考となる実物車両はありますがそれは単にイメージを貰うだけで、そこから自由に想像を膨らませて(人がなんと言おうと思おうと、出来はともかく)「ボクが考える最高最強?の」車両の(風景の)模型がつくられていくという感じです。
スケールモデルとフリーランスモデルとフリースタイルモデル、どれが良いのか優れているのかなんて議論は全く意味が無いように思いますが、なぜかどれも鉄道模型というひとくくりに扱われて一緒に鑑賞されたり評価されたりするのが普通になっているためにいろいろ微妙な話になってくるのではと思います。さらにそもそもその境界がどうも曖昧なのも余計に事を複雑にしているような気がします。
蕗狩軽便図画工作部シュレマル工房は、ほぼほぼ適当安直フリースタイルモデル専門ですが、フリーランスもプロトタイプのある精密スケールモデルも好きですし、超絶技法工芸品的作品を見るとひたすら感心していつまでも見入ってしまいます。
でも、逆の側からはフリースタイルのモデルはどんなふうに見られているのかなと、ほんの時たまですが思わないこともありません。
追記;
というわけでそれならコレは、オトレイルというフランスの軽便単端をイメージしてショーティ化し大幅にデフォルメしてつくったものですが、フリーランスなのかフリースタイルなのかどっちになるのでしょう?
それからコレは、メキシコで実際に存在していたボールドウィン製の機関車ほぼそのままのイメージ(勿論少しはデフォルメアレンジしています)で私の空想の中にある蕗狩軽便鉄道に配備される機関車として制作したものなのですが、フリーランス?それとも架空鉄道車両のスケールモデル?どっちに分類されるのでしょう?