蕗狩軽便図画模型工作部日記

ー シュレマル工房 覚え書き ー

機関車の全車輪集電

おそらくは20年以上前に手がけて未塗装のまま放り出してしまいこんであったモーガルテンダー機?を引っ張り出してひっくり返したら、全軸集電でした。

下の写真、キャブ下の火室下部のパーツが崩壊して有りません。ミクロウェイトを樹脂で固めてつくったものだったので爆発崩壊したようです。

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これ、確かダックスの上回りにアリイのC56?の下回りを削り倒して組み込んだもののはずです。記憶が怪しいぞ(笑)

このテンダーからの集電のやり方は、初めて組んだテンダー式蒸気機関車キット、ダックスⅡ(現在貸し出し中なので写真撮れません)から変わっていません。

組み立て説明書を見て、何で絶縁側動輪からも集電せえへんのや?と当然のように集電ブラシを自作して取り付け、テンダーの車輪にもこれまた当然のように集電ブラシを取り付けて先輪の絶縁側以外は全軸全輪集電にしたのでした。

それに機関車とテンダーをわざわざ異極にしてドローバーの取り付け部に絶縁ブッシュ挟むってなんやねんこれ、と真鍮製の板切れに取り替え、2枚重ね真鍮板の間に絶縁紙を挟んで2回路ドローバーを自作。

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機関車とテンダーで片方ずつの車輪からしか集電せえへんやなんて効率も安定性も悪すぎるし、なんかあったらすぐにショートするやんけ。なんでこんなことしよんねん?としか思いませんでした。裏を返せば自分の工作技量が低くて良好な集電と走行を望むには精度が悪すぎるいうだけの話だったのですが。

模型店の上客でもなければ周囲に先達もおらず、雑誌の工作記事もまともに細部?まで読む辛抱も読解力も無く、感覚と思い込みだけで自分で勝手に納得のいくよう工作していたということでしょう。

しかしその後購入したDCC readyのHOスケール機関車もNゲージの蒸気機関車製品なんかも皆原則全軸全車輪集電ですしLGBなんか全軸全車輪集電に加えて直接レールを擦るシューまでついているわけで、よく考えてもよく考えなくてもそれでもやっぱり一般的なアナログHOテンダー蒸気機関車の集電方法の方が特殊なのじゃ無いかと今でも思っています。

2021.7.13 追記;

古いTMSを見てびっくりしたのですが、電車のボギー台車も集電シューは無く片方をセンターピンで絶縁しそれぞれ前後片側車輪からの導電で済ませ、モーター配線はボディーアース?としているのですね。

よほどシューをつけたくなかったのでしょうか?それでは集電も不安定だと思うのに、一体どういう理由でそういう方法が正式?標準?とされたのかとても不思議に思います。

またベーカーカプラーの時代、金属製の車両では連結の方向によってはショートすることもあったろうに、その辺りどんなふうに考えていたのか興味深いです。

2021.7.13 追記その2;

そういえば昔の動輪集電ブラシはタイヤ踏面を擦るブラシでごつい帯板を押し付けるという不思議な構造でした。なぜわざわざ汚れが付きやすいタイヤ踏面にゴツいブラシを当てなければならなかったのでしょう?

現在良く見られるようになってきた裏面ブラシでもバネの強い板状のものが多い気がします。

昔はモーターが大電流を必要としたのでああいう集電ブラシが必要だったのが、そのまま踏襲されているのでしょうか?