蕗狩軽便 図画工作日記

ー シュレマル工房 めもらんだむ ー

鉄道模型の製作記事と発表記事の補足と3Dプリントの模型工作における位置付け

前回の記事、twitterに衝動的に呟いたのをまとめたので、もう一つ言いたいことがぶれた気がします。

なので、再整理しました。

本当に言いたかったのは、なんだかんだと言って昔も今も模型趣味を盛り立てかつそれをビジネスとする存在である模型趣味誌が権威もしくは指導者として質の良い製作記事をプロモートしてほしいし、その責任みたいなものがあるんじゃ無いかということだと読み返していて気づきました。

昔はそれがうまく行っていて、模型趣味誌が魅力的な製作記事を書ける才能あるアマチュアを積極的に育てることで、セミプロライターとも言える人達が現れて活躍できていたように思います。それがいつのころからか下火になってしまって、編集部がみずから企画執筆する連載製作記事もほとんどみなくなってしまいました。

最近はそういう入門者向け初心者向けの特集記事が掲載されている模型趣味誌も見られますが、まだまだ昔の模型誌のような状況ではありません。プラモやドールフィギュアなどの世界ではアマチュアからプロのライターやセミプロのライターになって活躍している方がたくさんいますが、鉄道模型ではほとんど見かけないように思います。

現在、鉄道模型の世界でその道に通じたベテランや指導者クラスの人たちといえば、例えば車両模型やレイアウト、ジオラマなどの工作を中心に活動し、工作派のモデラーにもよく知られているようなサークル等に所属されているベテランモデラーの方々といっても良いでしょう。そういう方々が一般的テクニックの紹介も組み込んだ優れてわかりやすく作ってみたくなるような製作記事を書いてくれるのが一番だと思います。

が、しかし、ベテランモデラー、有名モデラーといっても、熱心なマニアを除くごく普通の模型趣味誌読者、それも特に初心者にとっては、正直お名前もよく知らない方が多いのではないかと思うのです。コンテストで入賞し誌面に発表製作記事が掲載されているといってもほぼ1年に一回程度のことで、プラモ趣味誌のライターのように頻繁に誌面に登場するわけでもありません。よく知られた作者として認識されるようになるためには模型趣味誌が企画しその筆者をライターとして採用、紹介して製作記事を定期的に掲載するなどのことが重要になってくる気がします。

繰り返しになりますが、どんな分野でもなんの話題でもそうだと思いますが、特に知られてもいないアマチュアが書いた記事とプロや専門家、有名人ライターが書いた記事ではその内容にかかわらず読む側の受け取り方や受け取る姿勢が全然違うと思います。

普通のアマチュアモデラーには、現在おこなわれているようなコンテストなどを通し、作品発表記事として珠玉のものからこれなら俺でもできると思わせるものまで幅広い範囲の発表記事を書いてもらって、鉄道模型に興味を持ち参入する人を増やすという意味での役目を担ってもらうのが、模型趣味誌にとっても普通のアマチュアモデラー(私含む^^;)にとっても利益があるのではと思います。それにはコンテストの評価基準を少し変えていく必要があるのかもしれません。目的を明らかにした原稿募集などでも良いのかもとも思います。

実質アウトサイダーみたいな立場の私みたいなのがどうこう言ってもどうにもなるものではなさそうですし、ここはひとつ有名な鉄道模型工作を主とするサークルなどに所属されているベテランモデラーの方々が、模型趣味誌編集部とタイアップし、権威あるモデラーかつ製作技術技能紹介製作記事ライターとしての地位を確立して普通のアマチュアモデラー、特に新規参入の初心者などに訴えかける質の高い製作記事を書いていってほしいものだと思います。

などと、なんか自分でもめんどくさい話題に首を突っ込んでしまったみたいなので、これはこれでおしまいにします。反省っ!!!

 

話題を変えて、3Dプリントの模型工作における位置付け、なんてまた賢そうなことをひとくさり言ってみたいということで、

TMSに掲載される3Dプリンターを使った作品記事や次々と商業的に製造される3Dプリント製品などを見せられると模型作りの革命みたいに思われがちですが、それはちょっと違うように思います。

現在の3Dプリンター技術の使い方は、迅速な試作造形という目的はもちろん、多種少量生産という点でいかにこれまでの機械加工に代替するものを製作できるかという方向性と、3DCAD独自の特性、例えばジェネレーティヴデザインなどを含め独自の構造や表現をあらたに開発創造してそれを実用につなげていこうとする方向性があります。アートという観点からは3Dプリンター造形特有の積層痕やナイロン整形での粗面状表面を逆手にとって模様、テクスチャーとして表現の手段とすることさえあります。

鉄道模型の場合での利用が今後どの方向を取り入れつつ進んでいくのか、自分にはよくわかりません。よく言われるように工作が苦手なものが使うツールとしての威力は絶大ですが、3Dプリンター造形には、3DCADソフト設計作図段階にも、実際のプリントアウト時の物理的な機械調整セッティング段階にも、旧来の機械を使いこなすのと同等以上の職人芸的コツみたいなものが、想像以上に大きく存在します。まあ、プリントアウトの技能に関しては外注すれば関係ないんですがその分コストがかかりましになります。

実際、設計作図試行錯誤を含めて満足のいく造形が成功する確率は相当低くお釈迦の山となるのが普通です。一旦満足のいく造形に成功してもちょっとした環境の変化でプリントアウトがうまくいかず、私の場合など実質的な歩留まりは50%をはるかに下回るのが常です。

そういう意味でこれからは旧来の手工具や機械工作技法解説の工作教本に変わり、3DCADソフト操作と3Dプリンター出力に関する鉄道模型工作本が必要となってくるかもしれません。