蕗狩軽便図画模型工作部日記

ー シュレマル工房 覚え書き ー

継拾会 & 反ミニマリストの効用

「断捨離」の反語ってなにかな、と考えて「継拾会」というのを思いつきました。

「けいしゅうえ」と読みます。

放生会 - Wikipedia(ほうしょうえ)みたいでちょっとかっこいいでしょ?

なんでこんなことを考えているのかというと、図画工作工作をする人、手を動かして何かものをつくる人には、やっぱり断捨離やミニマリストのライフスタイルは無理ゲーすぎるだろうなと改めて思ってしまったからで…… ^^;;

例えば、先日自作した焚き火用三脚(トライポッド)と自在鉤ですが、つくるのに当たって購入したものは一切無し。思い立ったその時に、そのまま自宅に溜め込んであるものから適当に材料をピックアップし、道具工具を引っ張り出して工作開始。試行錯誤しながら2回つくり直してだいたい2時間くらいでかっこうがつきました。

こんなこと、断捨離信者やミニマリストにはまず不可能だと思うのですが……

ちなみに使った材料と道具は以下の通り。

材料:青竹、檜10ミリ丸棒、オノオレカンバ端材、2ミリ針金、1ミリ針金、タコ糸、靴紐のお古、アルミチェーン、ヒートン、垣根用シュロ紐、2ミリビス、セメダインC、滑り止めシート端切れ、輪ゴム

道具:メジャーその他文具類、ノギス、ノコギリ、腰鉈、木槌、電気ドリル、10ミリドリルビット、テーパーリーマー、2ミリドリルビット、木工ヤスリ、丸棒ヤスリ、紙やすり、大型カッターナイフ、ラジペンチ、ニッパー、ワイヤカッター、工作台(厚板テーブル)

どうだ!

断捨離信者やミニマリストさんたちが、普通これだけ雑多なものを家の中に溜め込んでます?

今回はこれでも相当少ない方で、リストアップした道具はおそらく保有しているものの1パーセント以下でしょうし、材料はそれこそ溜め込んでいる素材、端材、ジャンクパーツの0.1パーセントにも遠く及ばないでしょう。

こういう体たらく?だからこそ、思いつくまま好きなときに好きなものを好きなようにつくれるのだと思います。

1年以上使わないもの、現在の生活に必要のないものを一切持たない断捨離信者やミニマリストの方々は、キャンプ焚き火用竹製三脚と自在鉤を自作するには、ここにリストアップされた材料と道具をひとつずつ膨大な時間と労力とお金をかけて購入して回らなければいけないのじゃないでしょうか?

基本的に、自作などしないで必要になった時に目的に合う既製品を探して買って来くれば良いという純粋消費者的スタンスだとしても、それにも随分と時間も手間もそして沢山お金もかかるでしょうし、得られる経験やものは全然違うように感じます。

これは何も図画工作だけでなく、お料理やお菓子づくりなどでも同じでしょう。文章を書く人だって膨大な資料を持っていると思います。

ということで、以上、図画工作でもお料理でもお菓子でも文章書きでも、断捨離、ミニマリストとはもう絶対に相容れないライフスタイルに違いないという勝手な想像と思い込みを力説したいというだけの無駄話でした。