蕗狩軽便図画模型工作部日記

ー シュレマル工房 覚え書き ー

On30版 Robert Hudson風「ナベトロ」さいしょからつくりなおし

HO版のデータをそのまま拡大プリントするのでは、どうも思うような形状になりません。

On30のデファクトスタンダードであるケーディーNo.5カプラーを使用することにして、最初から設計作図し直してみました。ドローバーも用意してこれをカプラー台座に立てたビスにぱちんと嵌め込んで連結できるようにしています。

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HO版とは大きさが違うので、その分相対的に積層痕が気にならなくなりますし、軸受のディテールなどもそれなりに表現出来て、我ながら結構いけるやん?という気になっています。

軸受け周りのデザインはてきとーに盛ってますしプロトタイプのナベ側面に見られるリベットが並んだ帯板も自分の好みで省略していますので、Hudsonイメージの自由形ナベトロという感じですね。

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しかし、めんどいこと。きっちり作図できたと思っても、プリントアウトすると線が太くなったりはめ合いがきつくなったりして作図通りには行かず、試行錯誤が大変です。

形状が少し変わっただけでプリントアウトの結果が全然変わってきます。On30版もHO版と同じく最終版になるまでに10回ぐらい作図修正してはプリントアウトの繰り返しでした。

エラーだらけで順調に時間と体力と気力を浪費し、ただひたすら大量のゴミを製造してました。スケッチ段階でしっかり寸法を決定しないでぶっつけで調整しながら作図するからこういうことになります。

みなさん、ふつう何回くらい設計作図修正、試作プリントアウトを繰り返して作品をつくっているのでしょう?

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どうせならと、これもガレージキット化してminneに出品することにしました。興味を持ってくれる方がいたらいいなとおもいます。

minne.com

 

HO版の方は、なんと3D CADやスカルプト造形ソフトを使いこなされている「くるまや軽便鉄道(駿遠倶楽部)」さんにお求めいただいてびっくり。

3Dプリントのキットがどんなものかと参考にしたいとのことでしたが、スケールモデル指向の駿遠倶楽部さんには、実際に手にとってがっかりされないかちょっと心配です。

プロトタイプ(参考にした実物)があるとはいえ、デフォルメ甚だしい自由形ですし、HO版の方は標準的なノズル径0.4mmのFDM方式3Dプリンターでは実質的にほぼ限界の大きさとディテールでの造形ですので、かなり無理があることは否めません。

でもそれを逆手に取ったデフォルメデザインを試みてみたつもりですし、構造や車輪の嵌め合いなど機構や走行性能?には自信があったりするのですが。