蕗狩軽便図画模型工作部日記

ー シュレマル工房 覚え書き ー

小田原物見遊山&「海べをはしる人車鉄道」

先日、小田原に行ってきました。

まずは、駅構内でもらった案内マップを見ながら物見遊山コースを計画中、「人車鉄道小田原駅跡」という文字を発見。行ってみることにしました。

小田原なりわい交流館から、鱗吉で買ったかまぼこをかじりながら御幸の浜海岸を散策。西海子小路を通って人車鉄道小田原駅跡に到着。歩道橋のたもとに石碑が立っていました。

f:id:sktrokaru:20201028164413j:plain


見回すと、なんだかちょっと趣のある建物が目に入ります。

f:id:sktrokaru:20201028164454j:plain


少し東に歩くと、小田原街かどお休み処の片野屋呉服店に人車鉄道の展示がありました。

f:id:sktrokaru:20201028164917j:plain

f:id:sktrokaru:20201028164731j:plain

ジオラマの上に掲載ページを広げた「鉄道模型趣味」誌がありました。

f:id:sktrokaru:20201028164642j:plain


側には「海べをはしる人車鉄道」というタイトルの冊子も。絵柄が優しく、内容もとても良くできた本で、思わず見入ってしまいました。

人車が湯河原、蒸気機関車熱海駅前に保存展示されているのは知りませんでした。機会があれば見てみたいと思います。

道路を渡って北の丘にある北角天神社の「怒り天神」を見て、そのまま坂道を登り、清閑亭を見学。坂道を降りると報徳二宮神社がありました。

とても立派なお社で、大きな社務所兼集会施設?結婚式場のような建物が、お社に渡り廊下で続いています。七五三のお詣りをする家族の姿も。

小田原城の展示はなかなかの見ものでした。コロナ流行に合わせて「疫病の流行と危機管理」をテーマにした展示として、伊豆に侵攻した伊勢宗瑞(北条早雲)が伊豆侵攻の際に、疫病に苦しむ村々の惨状を知って合戦を止め、兵士を看病にあたらせて民衆の心をつかんだ『北条五代記』のエピソードが目を引きました。

秀吉の宣戦布告状の展示もあって、崩し文字が読めたらいいのになと、本気で思ってしまいます。

小田原市内を軽く散歩した感じでしたが、なかなかの物見遊山になりました。また、今度はすこし勉強してからもう一度行ってみたいと思います。

追記:

帰ってきてから、「海べをはしる人車鉄道」を手元に置きたくなり、ネットで古書を購入してしまいました。欲しい方も沢山いるのでしょう、定価よりもずいぶん高い値段が付いていました。

f:id:sktrokaru:20201029180314j:plain

2021.12.11 追記;

手に入れた本は、たくさんのふしぎ2006年10月号として出版されたものでが、2021に傑作選としてハードカバーで再版されました。

小田原と熱海温泉を結ぶ人車鉄道の成り立ちからその変遷、蒸気機関車が牽く軽便鉄道が災害によって廃止され東海道線に置き換わっていくまでの様子を、とても丁寧に生き生きとした絵とお話でつづったとても魅力的な絵本です。

模型工作を楽しむ上で大いにイメージが膨らむ素敵な絵本です。