蕗狩軽便 図画模型工作部日記

ー シュレマル工房 覚え書き ー

クッキー抜き型をつくって新幹線のクッキーを焼きました。

イラストレーターで、でんしゃのデフォルメ線画をひとつ作図してこの1ヶ月の勉強が無駄ではなかったと少し感激。まだものすごい手戻りをしたりして鈍臭さ不器用さ満点で情けないけれどそれでも1週間かかってたのが2〜3時間でやれた感じでした。気力能力精神力減衰著しい爺いとしてはとてもうれしいです。

ところでTwitterのTLを見てると、大多数の鉄道模型ファンが求めるのは、現実に存在した特定の車両、列車の特定の場所、時期での姿を忠実に再現した精密なスケールモデルなんだなと言う気がします。

だからジオラマレイアウトもそれに似合う写実的な風景をどこまで表現できるかが究極の目標になっているように思います。

ちょっとしんどい。

という話とどう関係するのか自分でもよくわかりませんが、好きなフリースタイル風デフォルメとしてクッキー型に使えるようなデフォルメができないかと手をつけました。

これが予想外の難物。

実物のデフォルメの場合、どこをどのように変形させるか、どの線を省略するか、些細なことで恐ろしいくらい印象が変わるし、それと同時に視認性、整形の可否まで考慮して設計しなきゃならないという難しさを身をもって経験しました。

いまさらですが、バンダイBトレインのスケールモデルのディテールの要素?を忠実に再現しながらのショーティーデフォルメってとても巧みだったとおもいます。自分オリジナルでデフォルメしようとして、その凄さと難しさに気づかされました。Bトレイン設計者は本当に凄い。

大きくプロポーションを変えてかつ元のイメージをそのままに伝えるデフォルメを巧みにやってのけている鉄道おもちゃとかの例を見るにつけ、その才能をほんの少しでも分けてもらえたらどんなにか嬉しいだろうと思います。

そんなこんなで思い立って、いろいろ悪戦苦闘七転八倒の末になんとか3つ、500系E5系はやぶさ、それからE6系こまちのクッキー型が完成。さっそく家人に手伝って貰って焼いてみました。

クッキーを焼くのは初めてなのであまり上手には焼けていませんが、これなら鉄道ファンガチ勢のお子様にも満足していただけるクッキーになったのじゃないかなと、ちょっと自己満足しています。

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クッキー型作りを教えてくれた人の勧めでハンドメイドの品を販売するネットショップに出してみました。

ちょっと場違い感が激しい気がしないでもありませんが、買ってくれる人がいると嬉しいなと思います。

minne.com

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クッキー型のプリントアウトもなかなか大変でした。実際に3Dプリンタで出力してみて、ああ、こりゃダメ、細かすぎて模様が潰れてしまう、ああ、こっちは高さをミスしてる、の繰り返し。

あれもこれも全部作図からやり直しを何度繰り返したでしょう。いやまじ大変です。

使用している3Dプリンタの FLASHFORGE Finder も、あまり調子が良くなくて、同じ太さの線をプリントしても、場所やヘッドの動き方でかすれが出てプリントされる太さが大きく変わったり簾状になって造形されなかったりします。もうちょっと細い線が安定して出力できて欲しいです。

おそらくはフィラメントの吸湿が1番の問題だと思われるのですが、乾燥剤だけでは難しいので加熱乾燥すると良いというアドバイスをもらって、ドライボックスに大量にシリカゲルを入れ、20%以下に湿度を保ったら、一週間くらいして出力の質が大幅に改善。やっとなんとか妥協点に至りましたが、まだ設定に試行錯誤が必要なようです。