旧ブログからの再録です。
2018年6月21日 (木)
「初めてプラモデルをつくる小学校低学年の気持ちになって素手でプラモに立ち向かう企画」
小学校低学年の頃、生まれて初めてプラモデルを作った時のワクワク感を再体験したくて、あのときに戻ったつもりで、「初めてプラモデルをつくる小学校低学年の気持ちになって素手でプラモに立ち向かう企画」というのをやってみました。
ニッパーもヤスリも知らず、肥後守も満足に使えなかったあのころの自分を思い出して、使うのは「手」のみ。そう、小学生の自分はランナーから手で部品を引きちぎって、菱形の袋に入ったセメダインをべちょーっとつけてプラモを組んでいたのでした。
で、買ってきたのはバンダイのガンプラ、量産型ザク! わくわくしながら箱を開けて説明書を見たら……
なにい?<<組み立てる時の注意>>だとお!?
なになに……
「組み立てる前に説明書をよく読みましょう」
小学校低学年の自分は、これは当然無視します。
「部品は番号を確かめ、ニッパーなどで綺麗に切り取りましょう。」
なんと、今時の小学校低学年はニッパーを持っているのか!
「塗装にはより安全な「水性塗料」のご使用をすすめします。」
塗装をする前提とは……当時の小学生はそんなことぜんぜん想像もしてなかったぞ。塗料だってコルク栓の小さなガラス瓶に入ったのが模型屋の棚に置いてあったけど、どうやって使うのかぜんぜんわからんかったし、模型屋のおっさんもあまり使ったことなかったみたいだったし。
あれ? セメダインが入っとらん? いまはこういう初めてプラモを作る人向けのキットでもセメダインは別売りなんだよなあ……とかおもいつつ、さすがにじつは小学生ではないので説明書をざっと眺めたら、なんと、これ、接着剤をぜんぜん使わずに組み立てる設計になっていることを発見!
なんじゃ?これ? あのねばねばの接着剤をはみ出させて泣きそうになりながらバリだらけの合わない部品をあちこちに指紋をつけながら無理やりくっつける楽しみが……ああああ……
これは、あきらかに、小学校低学年のプラモをつくるたのしみと達成感を大幅に低下させるのではないかとあらぬ心配をしながらも、気を取りなおして製作に取り掛かります。
当然のことながら、徒手空拳?ですから、部品は手で引きちぎる! しかし昔と違ってプラの材質が良くなったのか丈夫でちぎれにくいこと……記憶ではもっと脆くて簡単にひきちぎれたように思うんだけどなあ。
ちらと説明書の絵をみながら適当にランナーから引きちぎった部品を組んでいきます。
と、ここまできて、あれ?足の角度がおかしい???? おー、腿の部分とすねの部分を左右間違えて組んでたんだ! うん、かつて小学生だった自分がやった失敗の記憶があざやかに……
今回はパチ組キットなので、ドライバーの先でむりやりこじ開けて外して組み直します。昔は、たいへんなことになったとまっさおになりながら、接着剤がまだ固まってないうちにと大慌てでみりみりみりという感じでひきはがして、またべちょーっと接着剤を部品にも手にもいっぱいつけて歪んだ合わせ目も接着剤の指紋の痕もなんのそのという感じで組み立て直していたなあ。あの感じはさすがにあじわえないなあ……とか……
でまあ、なんとか組み直して胴体にはめ込んで格好がついてきたぞと喜んだのもつかのま、首をとりつけるのを忘れてました。むかしだったらまたここで部品をむりやり引き剥がしてせっちゃくざいを付け直して……という楽しみをあじわえるところ。
とかなんとかいいながら、めいっぱい小学校低学年になったつもりで夢中になってくみたてて、なんとか出来上がりました。
ちゃんと格好になっているのがすごいです。ここまでちゃんと組みあがるのなら、色が付いてないのが寂しいですね。注意書きに塗装することについても触れてあったのがわかるような気がします。あとでマジックインキででも黒いところを塗ってあげようと思います。
しかし、引きちぎったランナーのバリ?が盛大に出たまま組み立てても、このキット、バリの位置がぜんぜん動きの邪魔にならないようにできているんですね。これには驚きました。設計した人偉すぎる!うまく道具を使いこなせない小学校低学年の子供がつくってもちゃんと出来上がって動かして遊べるようにできているんですね。
ということで、今回の「初めてプラモデルをつくる小学校低学年の気持ちになって素手でプラモに立ち向かう企画」はめでたくほぼ終了。
いやほんと、なんか妙に夢中になれて、なかなかのワクワク感、それに組み上がったのがバリだらけの姿でも半端ない達成感が嬉しい体験でした。
ああ、楽しかった!!!