「盆景の作り方」という本があります。
国立国会図書館のアーカイブでも見ることができますが、まあ、いろいろと自然鑑賞、庭づくりのうんちくから模型ジオラマ製作に通じるような事柄まで懇切丁寧に解説された教本?のようです。
なかでも盆景作りの初心者向けテクニック解説が参考になります。いわく、
・ 真っ直ぐな川や、真横に流れる川を作っても興がない
・ 川には必ず源がある。その源が明らかでないと、川として見ることができない
・ 山には必ず地勢があるもので、平地に突起するものではない
・ 低い遠山はまだしも、普通の遠山は、必ず一方に気脈があるように作るべき
・ 同じ形をした山や島、岩石を作ってはいけない
・ 点石は1個や3個など奇数がいい。いかに小さくても同じ形にしないように注意する
・ 川は2筋並んで流れることはない。まして交叉することはない
・ 道も2筋以上併行させるもの、真っ直ぐなもの、真横のものは禁止する
・ 道路、河川等は手前に来るほど広く、奥に行くほど狭くなる。遠近のないものは雅致を損なう
・ 島、岬、家屋、船舶などの小道具は、いずれも手前が大きく、奥にいくに従って小さくする
・ 樹木は、近景には葉が大きく丈の高いものを植え、遠景にいくほど小さいものを植える。同じ大きさのものが並んでは面白味に欠ける
・ 海には必ず波がなくてはならない。湖は場合によっては波がなくてもいいが、少しの波で多く見えるように描かなければならない
という感じ。
鉄道模型のジオラマづくりにもとても参考になるテクニック解説だと思いますが、スケールにこだわる鉄道模型ファンの場合はちょっととまどってしまう部分があるかもしれません。